とあるきっかけから、「リフォーム」とやらをしようと奥さんに言われ、当初は興味がなかった私。
結論から言うと、いろいろあってだいぶ乗り気になって、リフォームを超えてリノベーション なるものになりつつあるのが現状です。
そんな中、やはり興味が無かったとは言いませんが「焼ければいい」「料理が作れればいい」で「清潔ならいい」と言うくらいのイメージだった私のキッチン感がどんどん変っっていきました。
きっかけは、リフォームの見積もりに乗っていたすごく値頃感のあるキッチンの現物を見に行ったこと、。
そちらはヤマハが作っている「トクラス」と言うキッチンだったのですが・・・
なかなかいい!と直感で思ったのです。
十分な機能を備えて、見た目も落ち着いていいじゃない。
世のキッチンにこだわる奥様からすると、当たり前に求める機能も「作れればいい」「焼ければいい」「清潔ならいい」くらいの私には眩しく映りました。
そうトクラスのキッチンは前述の三大要素を満たした上に、しかも安いし、結構見栄えも良かったと思います。
型式は「トクラスBB」ですが、ヤマハが他社と差別化していると言う質感と耐久性の良い人造大理石がいい感じに重厚感があって、結構良かったんですよ。
で、しかも、見積もり上でかなりお得に感じる値段で、「もうこれでいいじゃん」となったわけです。
しかし、出会ってしまいました。
なぜか昔から知っていたキッチンハウス
その昔、インテリア関係の仕事(主に雑貨)をしていた頃に、同僚の女子が「いつかこんなキッチンで!」なんて言っていたのを聞いて知っていたキッチンハウス。
知っている人は知っている、高級オーダーキッチンのメーカーですね。
すっかりその存在を忘れていましたが、福岡空港の近くにある、と言うのはなぜか知っていたので、冷やかしに(本当に冷やかしに)帰りに奥さんに見に行こうかと話したんです。
そして・・・
到着したキッチンハウスのショールームがこれ

え?何このミュージアム感!
もとより冷やかしのつもりでしたが、入っていいのかすら迷うレベルの、キッチンショールームのイメージとは全く違う外観。
で、結構でかいです。本当にちょっとした美術館の佇まい。
しかし、わざわざ博多の森まで来たので、入ってみることに。

いきなり絶対買えない、置けない感じの、でもすごくかっこいいキッチンカウンターがお出迎え。
もう帰りたい、なんて思っているとスタッフの女性が優しい笑顔でお出迎えしてくれ、「予約していないけど見れますか」と尋ねました。
すると・・・
女性スタッフ「キッチンハウスと、カジュアルなラインのグラフテクトがあります。どちらを見ますか?どちらも見れますが」と。
すかさず「じゃ、じゃあ、カジュアルな方だよ、ね、ね」と奥さんに聞きつつグラフテクトがある3階へ行ったのです。
キッチンは焼ければ良いが変った瞬間
そんなこんなで、キッチンハウスの見るからに高級そうなキッチンたちを横目に見ながら、グラフテクトのフロアへ。
カジュアルなライン、と言うことなのでどれだけカジュアルなのか。
きっと、今までのイメージにあるザ・キッチンのショールーム的なやつがきっとあるのだろうと考えながらエレベーターが開くと・・・
むむ!キッチンハウスのイメージそのままの抜け間のある、お洒落なフロア。
でも確かに、重厚感はちょっと減っていて少し(庶民には)落ち着く感じ、もっと言うと自分の感性にあう不思議な感覚が。
でも、きっと、それでもお高いはず!
と思いながら、バーっと全体を見ながら歩いていると・・・

むむ!
キッチンをやりかえるなら、お手頃なI型キッチン(横一文字)にモルタルの壁でもガッツリカッコ良くすれば良いじゃん、と計画していた私の感性に突き刺さる一角を発見。
モルタルで固めたような、完全フラットなキッチンです。
私が考えていたのは、既製品のI型の周りをカウンターで囲んで、それをモルタルで塗るだったのですが・・・こちらは完全フラットでより塊感がすごい!
一緒んで頭をよぎったのは・・・
カッチョいい。でも絶対高いぞ。
でした。
なおかつ、スッキリしたステンレスのレンジフード も高そう。
私「どうせ高いよ。カジュアルと言いつつ高いよ」と心で呟きつつ、忘れようと思っているとスタッフさんが通りかかります。
私「これでいくらくらいですか?」
スタッフさん「こちらはちょっとオプションが入ってますが、基本は75万円です」
心の声「むお!思ったより普通の値段。しかしきっとここには何かある。きっとオプションが高いのだ」
私「レンジフード とか、水栓とか、コンロとか別ですよね?」
スタッフさん「レンジフード も水栓も必要なものはパッケージで75万円です。そこに浄水器付きにしたり、アップグレードしたりするとプラスになりますが」
私「え?このレンジフード とかもついてるんですか?」
スタッフさん「はい。そちらは標準です」
私「えー!少し詳しく教えてください!!」
そんなこんなで前のめりに大変身したのです。
結構、標準でかっこいいグラフテクト
はっきり言って、キッチンハウス=300万円から、と言うイメージでした。
それがいきなり75万円。
それでも今までの(ついさっきまで)の私のキッチン相場感は50万円くらいなので高いのですが、焼ければいい。デザインは綺麗ならそれでいい。それが50万円だ。
お洒落なものは200万円。百歩譲って150万円。そんなものは、もったいないと思っていたのです。
そこに突き刺さったデザイン性と価格のバランス。そこにグググっと来たのです。
で、詳しく聞くと、キッチンハウスで定評のある形や面材(表面の仕上げ)を使って、ある程度パターン化して価格を分かりやすく、なおかつキッチンハウスに比べてダーンっとおさえたのがグラフテクトだと。
価格も基本的な機能(本体、コンロ、グリル、水栓、さらに食洗機も標準)で75万円or85万円のみと聞いてなおさら興味津々。

食洗機など贅沢の極みとしか考えていなかった私には、食洗機が標準でついていると言うだけでカルチャーショックです。
ところで、75万円と85万円の違いは75万円の方がいわゆるアイランドキッチンやI型キッチン、ペニンシュラ キッチンなどのスタンダードな形で、85万円の方はキッチンにカウンターがついていると言う違いで、主には大きさの違いでした。
私の用途、目的は「キッチンオンリー」なので、75万円。
その中から、いろいろ形も選べて、しかもどれを選んでも75万円と言うのは分かりやすすぎて、とにかく楽しい。
どっちが自分向きかなーとか、こっちはレイアウトこうだなとかイメージに集中できて、結果さらに前のめりになっていったのです。
さらに出会ったメルクリオ の質感
最初に見たモルタル調のキッチンは「ベトングレー」と言うグラフテクトの人気の色でした。
かなりかっこいい、そしてちょっと可愛い感じもある色調で人気があるのもうなづけますが、その後さらに私の心に刺さるものを発見します。

こちらは形はダイニングテーブルが一体化しているの違いますが、それは置いておいて、素材に注目。
「メルクリオ 」と言うテクスチャーで、こいつを発見して一目惚れしました。
先ほどのモルタル調のベトングレーもかっこいいのですが、このメルクリオ も写真では似て見えると思いますが、近くで見た質感と手触りがすごい!
まるでセラミックか、サビを出した金属のような見た目。
さらに驚くべきは手触りと凹凸感。
ベトングレーもこのメルクリオ も、同じ「エバルト」と言うキッチンハウスが長年採用するメラミン素材なのですが、なぜか手触りや凹凸感が全然違う!!
ベトングレーは、モルタルに見えつつ、近づいたり触るとツルッとしているので「なるほどこれがメラミンか」となります。
それに引き換え、このメルクリオは、テクスチャーの柄とリンクするように・・・
ザラザラ、ボコボコ、ツルッと凹凸や質感の変化があり、見ても触っても陶磁器か石のようにしか見えないんです。
私的にはベトングレーの2段階上位の素材のように思いましたが・・・
これもおんなじ価格!
このメルクリオ は、本当に素敵です。やばいです。欲しいです。
焼ければいい、作れればいい、清潔ならいいと言う私のキッチン感が壊れた瞬間でした。